「風邪をひくと毎回ゼーゼーします。この子は喘息ですか？」２

「風邪のたびにゼーゼー」…これは実はよくあることです。
特に3歳以下では、RSウイルス・ライノウイルスなどの感染で気道がむくみやすく、ほとんどの子が一度はゼーゼーします。

しかし、
・年に何度もゼーゼーをくり返す
・夜間の咳が長引く
・走るとすぐ息が苦しそう
・ダニアレルギーがある、または家族にアレルギーが多い
こうした特徴がある場合、喘息の可能性が高くなるため注意が必要です。

すなわち、アレルギー専門医が考える「喘息のサイン」は
1）発作（ゼーゼー）をくり返すか
年に3回以上ゼーゼーする
風邪以外の場面（運動、笑い、季節変わりなど）でも症状が出る

2）他の病気が隠れていないか
気道の奇形、誤嚥、先天性心疾患などが隠れていないかを診察で確認します。

3）薬がよく効くか（ここが重要：GINA2025）
国際喘息ガイドラインGINA2025では、
“薬への反応も診断の大切な手がかり” と明記されています。
ゼーゼー時に短時間作用型β2刺激薬（SABA：いわゆる発作時吸入）がよく効く
吸入ステロイド（ICS）を2〜3か月続けると発作が明らかに減る
この2つは喘息の大きなヒントになります。